本の処方箋、始めました
はじめまして、ふーむです。
昔からお世話になっている「本」に対して、いつか恩返しをしたいと思い、
何が出来るかと思案した結果、面白いと思った「本」や気になる本を処方箋
形式で紹介するブログを始めようと思いました!
人生2度目のブログですが、末永くお付き合い頂ければと思います。
(文体をちょくちょくいじりながら、書いていこうと思っています。
安定しないだけだろという突っ込みは、現在受け付けておりません!)
センスの問われる一発目に何を紹介しようかとすごい悩んだのですが
逃げの一手で最近読んだ本を紹介することにしました!
今回紹介する本は、「かがみの孤城」です。www.poplar.co.jp
本屋さんで装丁に惹かれてジャケ買いの如く手に取った本でしたが、
このブログを書くまで装丁を見る機会がありませんでした。
装丁が素敵だなと思っても、恥ずかしくなってカバーをお願いしてしまいます。
手に取ってしまうのも、それを隠してしまうのも私の性なんです。
こんな素敵な装丁の「かがみの孤城」をどんな方に処方したいかと言うと
ずばり「人に頼れない方」、「傷ついた方」です。
「人に頼れない方」って、そんなにいるの?と思った方、
以外に居るんですよ。
私もその内の一人だったのですが、ある事がきっかけで人に頼ることが
出来るようになりました。
むしろ、「頼る」、「お願いをする」ことをしないとままならなくなりました。
そんな私がこの本をお勧めする理由は、この本の中で「人との関り」が学べるからです。
どんな内容が書かれているか、ネタばれにならない程度に前半のあらすじを紹介させて
頂きますね。
中学一年生になったばかりのこころ(主人公)は、あることがキッカケで学校へ行けなくなりました。そんなこころのことを心配した母親は、近くのフリースクールにこころを通わせようとします。こころと母親は、一緒にフリースクールを見学しに来ますが、その時にフリースクールの責任者が話した一言に傷ついていしまいます。
「小学校までのアットホームな環境から、中学校に入ったことで急に溶け込めなくなる子は珍しくないですよ」
――――――私は、”溶け込めなかったわけ”じゃない、そんな生ぬるい理由で行けなくなったわけじゃない。
責任者の一言で傷ついてはしまいましたが、フリースクールの喜多嶋先生には好印象を抱き、通う事を決意します。
母親もこころの決意を喜びましたが、初登校の日にお腹が痛くなり、結局スクールに通うことが出来ませんでした。スクールに通う決断への喜びが大きかった分、母親はこころに辛く当たってしまいます。こころは学校に通えなくなった原因を母親に知らせておらず、母親の落胆する気持ちを分かりながらも、自分の心の葛藤に苛まれます。
辛い状況下にあったこころでしたが、ある日、部屋の鏡の中に吸い込まれてしまいます。 吸い込まれた先には大きな城があり、狼の仮面を被った少女がいました・・・・・・
こころが最初の時点で身に降りかかったことを母親に伝えていたら、
フリースクールに行った時に出会った喜多嶋先生に頼れていたら、
この物語は始まらないです。
そんな誰にも頼れなかったこころが、時には頼り、助け、物語は進行して行きます。
手に汗握る様な冒険などは無く、日々淡々と過ぎ去る日常の中で、
こころは新しい生き方を身につけていきます。
きっと、この本で出会ったこころや本の登場人物たち同様に、
自分の内面をさらす出し、助けがあると信じ人に頼ることで
あなたの傷ついた心を癒す体験が出来ると思います。
本を読むことで(この本以外でも、アニメやゲーム、なんでもいいです)
少しでも救われた気持ちになる人がいたら良いなと思います。